審美歯科は、一般的な保険治療では行えない審美性(美しさ)を提供する治療です。
一般的な保険診療では、むし歯の治療を行うと削ったところや欠けているところに銀色やプラスチックの詰め物をします。
保険治療での目的は「機能の回復」という視点の治療であるため、どうしても「見た目の美しさ」で満足のいく治療を受けることはできません。
それに対し、審美歯科は、機能的回復に加え、「見た目の美しさ」も満たす治療を行いますので、「むし歯治療の痕が気になる」、「むし歯を治療したいが、きれいに治したい」という方に最適の治療です。
保険が適用できないケース
1.治療目的以外の処置
2.高価な材料を使う場合
一般的に、治療目的以外の処置には保険が効きません。
治療目的以外の処置とは、予防目的のもの、美容のみを目的としたもの、などのことです。
審美・健康維持メタルフリー治療
(セラミック・ジルコニア)
パラジウム合金は、保険のインレーやクラウンで使用される唯一の金属です。
しかし、物質的に安定した健康に良い金属なのかと言えばyesと答える歯科医師は少ないでしょう。
考えればわかるかと思いますが、金属はイオンを出します。言ってみればお口の中に金属が溶け出していると言う事です。そしてその行先は飲み込んで体の中に入っていきます。あちこちに金属が入っていれば、唾液を介して金属同士のイオン差から口の中は電池の様になり、溶け出す量も多くなります。
金属アレルギーの方はもちろん、精度の良い、身体に害のない治療をご希望の方はなるべくパラジウム金属の治療は避ける事をお勧めします。パラジウムの金属を毎日飴のように舐めているのと同じ事です。健康に良いわけがありません。
セラミックやジルコニアは歯肉との相性(生体親和性)が良く、最近の吸着や浸透もなく、装着後のブラッシングにより清掃がしやすく、虫歯や歯周病の予防に貢献します。当院でも様々な要因で、唾液が少なくなった方に装着したジルコニアやセラミックのクラウンの歯頚部(歯肉の際)は金属を入れている歯と著しく結果が違います。臼歯はジルコニアのみでも良いかもしれません。
審美領域である前歯は、色の統一感が臼歯よりも大切なので、セラミック付のものがお勧めです。
セラミックインレー
パラジウム合金やレジンなら健康保険での治療が可能ですが、歯の残った部分との適合性が悪く、その隙間から再び虫歯になるリスクを抱えています。
セラミックインレーは適合性が高く、虫歯リスクを低減できます。
また、歯の色に合わせてのオーダーメイドになりますので見た目の仕上がりが大変自然になり、かつて虫歯であったことが解らなくなるほどに修復することができます。
オールセラミックス
オールセラミックスとは、セラミックで作られたインレー、クラウンです。
歯を治療した箇所をきれいにすることが可能です。
歯の色が自由に調節でき、天然の歯と同じような自然な感じを出せます。
また、変色が全く起こらないのも大きな特徴です。
歯と同じ白色なので目立たず、健康的な印象を与えることが可能です。
メタルボンド
金属の上にセラミックを焼き付けたクラウン(被せもの)を利用する治療法です。
セラミックは変色せず、審美性に優れた材料ですが、衝撃に弱く割れやすいという弱点があります。
一方で、金属は強度がある反面、審美性に劣るという欠点があります。
それぞれの利点が欠点を補いあう治療法です。
ラミネートベニア
歯の上にレジン(樹脂)を薄く盛り固める方法で歯を薄く削りセラミックを接着します。
セラミックの付け歯を利用することによって、表面まで黒ずんでしまった虫歯を白くしたり、歯と歯のすき間を改善したり、歯の形を全体的に整えたりするのに最適です。